ちょっと前、ひさしぶりに遠出するつもりが、怖気づいて止めてしまいました。感染症が怖いわけではなく、外出そのものが不安。
ゆるーくパニック障害を引きずっています。

外に出なきゃ。それも一人で。

しかし、意外にも多忙なので、午前中いっぱいを使った小さな旅に出ることにしました。平日の午前中に遊ぶなんて贅沢ですけれど。
小田急線の改札口の前で歩数計を確認してスタート。
電車は藤沢駅で一旦停車し、10時13分に発車、10分たらずで片瀬江ノ島駅に到着。駅には大きなクラゲ水槽がありました。

駅舎が映り込んでいます。

ここからいよいよ江の島に上陸、、、ではなくて、海を一瞬見て、すぐに帰ります。
とはいえ、今度は江ノ電の江ノ島駅まで歩くのです。距離はおよそ６００メートル。道沿いにお土産屋さん的なものもあります。

一軒の店の前に、背もたれに十字架の透かしが入った古い木の椅子が出ていました。昔、教会に置かれていた椅子らしい。イギリスっぽいアンティークの家具やアクセサリーも店内に見える。首を突き出して覗いていたら、中の人………年配の男の人が、
「どうぞ」と言ってくれたので、中に入りました。「音楽を掛けますね」と。
とてもいい音でピアノの曲が店内に響きました。めっちゃ知ってる演奏だけど、思い出せない。
「これ、なんですか？」
と上を指さして、おじさん（と、呼ばせて頂く）に尋ねると、「ビル・エヴァンスです。ジャズですよ」というお返事。
エヴァンスのなんという曲でしょう。結局、いまだに思い出せません（なので、今、ネットでエヴァンスの曲を聴いているのですが）。
おじさんと少しおしゃべり。以前は都内でお店をやっていて、ここには20年前に移ってきた………などなど。
もっと話を聞きたかったけれど、他のお客さんが入ってきたので、「また来ます」と言って、お店を出ました。

そして、江ノ電の江ノ島駅に到着。
次の電車まで、10分とちょっとある。しかも、駅前にはタリーズコーヒーがある。というわけで、店の中に入りました。ホットティーを飲むつもりだったのです。けれどメニューの「水出しアイスティー」が目についてしまい、「水出し」に惹かれて注文。少しだけのんびりしました。

そして、駅。意外に思ったのが申し訳ないですが、自動改札でした。

やってきた電車は新しい車両に見えたのですけれど、全体にレトロな造りの紺色の車両でした。電車が好きな人だったらテンションが上がるところなんだろうか？　それとも、「ああ、コレね」と少しがっかりするんだろうか？　と思ったのですけれど、ちっとも分かりません。

向かい合わせ席もありました。

すっかり旅気分。
しかし、ほんの10分で藤沢駅に到着。
改札を出ると、そこは小田急百貨店藤沢店の２階入口前であったりするのです。
店内を少し覗いてから外に出て、リトルマーメイドでパンを買い、小田急線の藤沢駅改札に向かいます。両方の藤沢駅の距離って、歩いて２，３分でしょうか。

小田急線に乗って、11時32分に上り電車が発車。そして自宅の最寄り駅に到着。
改札口を出て歩数計を確認。2,915歩の旅でした。

ものすごく楽しめたので、「地元発掘ひとり旅」を趣味にしようかと思ったほどです。
しかし、とりあえず、ひとりでの長距離の外出に慣れることを優先するつもりなのです。本格的に寒くなる前に。