数日前、Instagramで友達から「♯7日間ブックカバーチャレンジ」というもののバトンを渡されたのでした。
7日間、お勧め本の表紙をUPするというもの。楽しいです。
私が真っ先に思いついたのは、池澤夏樹の『スティル・ライフ』。
この世界がきみのために存在すると思ってはいけない。世界はきみを入れる容器ではない。
世界ときみは、二本の木が並んで立つように、どちらも寄りかかることなく、それぞれまっすぐに立っている。
で始まります。
主人公がアルバイト先で佐々井という男に知り合う。最小限の荷物しか持たず、草食動物のように生きる彼の秘密は………。
私がこの本を読んだのは30年くらい前で、世界の眺め方が新鮮でした。
そして最近、気が付いたのだけど、理数系が苦手な私が量子論などの話題に興味があるのって、きっかけはこの本の影響かも、ということ。
佐々井は変わった男で、バーで水のグラスに中を見て「ひょっとして、チェレンコフ光が見えないかと思って」と答える場面があるのです。つまり、少しかもしれないけれど、私の人生を変えたことになります。
気持ちが疲れたときに読み返す大切な本です。
しばらく前、Twitterで「♯コロナばっかで気が滅入るから本テロしようぜ」みたいなものがあり、いろんな人が自分の本棚の写真を上げているのを見ましたが、他人の本棚を覗くのって、なんて楽しいんでしょう。
連綿と続く本好きの種族、彼らにとって「本」は嗜好品じゃなくて、むしろ食べ物に近いんじゃないだろうか? とは、以前から薄々思っていたのですけれど。
こんにちは。
「本を食べる」って言い得て妙ですねぇ。
何の本を読むかで志向が形成されていく部分て大きいですし。
その人の中身を造るものですもんね。
私は作家で作品を選ぶので、手持ちの本はジャンルが偏っています。
なかなか違う作家の本を読む機会がないので、人の家の本棚って
未知な世界って感じです。
そういえば昔、エッセイストの青木るえかさんが
「本好きの人なら絶対、撮影用の本棚ってのを用意しているはずだ。」
と書かれていたのですけど、そうかも!って思いました。
TOKOさん、おはようございます。
今朝は暑いです。
そうですね、どんな本と出会うか、どんな本を選ぶか、
が、その人の中身を作る面もありますよね。
あと、読み方とか。
あのヒトラーは膨大な読書をしていたようですが、
自分の思想を補強するために読んでいたのかな、と。
本の世界は広大だから、うん、偏りますよね。
人の本棚、わくわくしますね。
撮影用の本棚、分かりますねえ。
歌人の穂村弘さんはたしか、
”本当はこうなんだという本棚” みたいなことを言っていました。
人の評価が気になりますよね。