マスク生活、手の消毒………。できることはやっているけれど、さらに「備える」ことはできないかしら? と思ったので、とりあえず漢方薬について調べてみました。
あくまで素人が、個人的に、備えておこうかな、という覚書ですので、一切責任を持てず、あしあらずでございます。
新型コロナの予防に漢方薬はどうなのか?
日本感染症学会のWebSiteで「COVID-19感染症に対する漢方治療の考え方(特別寄稿)」というのを見つけたのは昨年の春です。
中国の診察ガイドラインに掲載されている漢方治療のまとめを、漢方医学の第一人者の先生が、日本で使われている医療用漢方製剤に置き換えて記載したそうです。
読んでみると、この先生は最初、中国と日本では気候も体質も違う、しかもエビデンスがない、などによって発言を避けていたっしゃったそうです。
ここでまた、素人の解説で申し訳ないですが、
・日本の「漢方」=中国の伝統医学、ではない。
・中国と日本では薬の形状が違う。
・漢方薬は個人個人によって処方や量を変える。なので統計的に検証しにくい?
中国で治療に広く使われた薬(清肺排毒湯、というそうです。すごいネーミング)は、日本では作られていないとのこと。
そもそも、素人の手に負えるものではないです。
なのでせめて、予防ならどうなのでしょう?
小川先生が予防(無症状病原体保有者)として挙げているのが、
・補中益気湯
・十全大補湯
の二つです。
これなら、薬局に普通に売っている。
でも、どちらを飲めばいいの?
漢方薬の難しいところは、同じ症状でも、人によって違う薬が処方されること。
たとえば風邪の漢方薬も何種類もありますよね。
「寒気がする/熱っぽい」、「体力がある/虚弱」、「水分が過剰(鼻水が止まらない)/水分が足りない(喉が乾燥する)」などによって、使い分けるからです。
補中益気湯と十全大補湯を比べてみる
補中益気湯
人参(ニンジン)、蒼朮(ソウジュツ)、黄耆(オウギ)、当帰(トウキ)、陳皮(チンピ)、大棗(タイソウ)、柴胡(サイコ)、甘草(カンゾウ)、生姜(ショウキョウ)、升麻(ショウマ)
十全大補湯
黄耆(オウギ)、桂皮(ケイヒ)、 地黄(ジオウ)、 芍薬(シャクヤク)、蒼朮(ソウジュツ)、川芎(センキュウ)、当帰(トウキ)、人参(ニンジン)、茯苓(ブクリョウ)、 甘草(カンゾウ)
オレンジの文字は生薬が重複しているもの。
ここで、双方の薬のだぶらないものについて調べたのですが、それぞれの効能が多すぎて収拾がつきません。
素人には手におえない!
どちらの薬も、カテゴリーとしては「補益薬」で、足りないものを補う薬です。
(ちなみに、逆に「取り去る」薬もあります)。
どちらも生薬は10種類ですね。
たくさんの種類が入っていると効きそう、と思いますが、漢方薬では生薬の種類が多いほど、効き方はマイルドだそうです。
(逆に、生薬の種類が少ないほうが、ガツンと効くとか。)
生薬の種類が増えると、単純に効能が上乗せされるというわけでない。
料理では、甘さを引き立てるために塩をひとつまみ入れたりしますが、漢方薬も料理と同様、全体の組み合わせで考えたほうがよさそうです。
補中益気湯と十全大補湯、どちらがいいかと言えば、漢方の基本に戻って、
「体質に合うものを選ぶ」
がいいのかも。
ここで、以前受けた通信教育の漢方のテキストも見てみようと思います。
補中益気湯とは?
クラシエのサイトでの効能・効果
「体力虚弱で、元気がなく、胃腸のはたらきが衰えて、疲れやすいものの次の諸症:虚弱体質、疲労倦怠、病後・術後の衰弱、食欲不振、ねあせ、感冒」
「気虚」の人に用いる薬。
気虚とは、「気」が不足している状態。
「気」とは、気力とかそういう、目に見えないエネルギーでしょうか。
その「気虚」の中でも、内臓が下垂ぎみで胃腸が弱い場合向け。
「胃腸の働きが悪い気がするし、疲れやすいんだよね。
太れないし、低血圧だし、妙に寝汗をかいたり微熱が出たり。」
という感じの虚弱な人に対して、消化器系を元気にして全身のエネルギーを巡らせましょう、というイメージっぽいです。(あくまで私見です)
体質改善のためには、わりと長く(半年から1,2年)と気長に飲む場合もあるらしく、ということは、効き目は穏やかなのかもしれません。
十全大補湯とは?
クラシエのサイトでの効能
「体力虚弱なものの次の諸症:病後・術後の体力低下、疲労倦怠、食欲不振、ねあせ、手足の冷え、貧血」
こちらは、「血」を増やして「気」も補い、冷えも取る薬。
四君子湯(気を補い内臓の働きを強める)+四物湯(血を増やす)=八珍湯
それに、黄耆(体力を補う)と肉桂(身体を温める。シナモンですね)
を加えた処方だそうです。
貧血、冷え性、元気がなく、疲れやすく、虚弱体質の人に。
手術、出産、病気の後なども適応。自然治癒力を高め、回復を早めるためにも使われるみたいです。
体調を崩さず、疲れすぎないように
以上、ざっくり補中益気湯と十全大補湯をざっくり比べてみました。
ちなみに、私は過去に病院で補中益気湯を処方されたことがあります。
食べても太れないです。
薬局でも、補中益気湯のほうが若干、買いやすいような気がします。
参考にしたのは、以前受講した、漢方の通信教育のテキストでした。
(「中国漢方通信講座 生薬素材と漢方処方」東西中医学院)
漢方って、本来はその人の顔や脈、舌なども観察するものであるし、通学で勉強したかったのですけれど、当時、私は(パニック障害で)電車に乗れなかったのです。
一時期は本当に虚弱でしたが、いつの間にか、けっこう元気になっていました。
気持ちを明るくして(免疫力もあげて)、しっかり休養もとり、元気で過ごそうと思っています。
こんにちは。
漢方って奥が深いものですねぇ。
処方するにはしっかり診断してもらわないとですね。
体質改善は一朝一夕には無理ですから、効き目が穏やかでも
確実に改善に導いてくれるものが一番、ということでしょうか。
シナモンにも身体を温める効果があるんですね!
アップルシナモンのハーブティーでも効くのかな。
以前、テレビで冷え性の人が一味唐辛子をことあるごとに
調味料に入れて、改善されるのかというのを検証してたのですが、
けっこうこれが効果があったんですよ。
もちろん、入れすぎは胃に悪いので厳禁で、
あくまでもちょろっとだけ。
お蕎麦やうどんを食べる時に一振り、お醤油やポン酢に一振り、
という程度なんですけど、毎日続けていたら
末端冷え性がマシになった、とやっていました。
冬はどうしても冷えが辛いので、私は家に居るときにはマフラーしてます。
朝、換気しながらの掃除は寒いですが、コートジャケットを着るのは
窮屈で。首を守るだけでもかなり楽になりますね。
TOKOさん、こんにちは。
そうですね、私も首は出さないです!
首、手首、足首を暖めると自律神経にもよい、と読んだ気がします。
漢方、奥が深すぎて分かりません(泣)。
せめて、自分の体調に合わせた漢方薬が選べるようになるといいなあ、
と思っています。
体質改善は時間もかかりそうだけど、
漢方薬でもガツンと効くやつは、飲む期間が短いですね。
腕のいい漢方医の先生に診てもらえたらいいのになあ………
って、以前、とっても思いました。
漢方薬って、スパイスもけっこう入っていますね。
生姜(ジンジャー)、丁子(クローブ)、甘草(リコリス)とか。
陳皮はミカンの皮を乾燥したものだし。
生薬だけでなく、食べ物にもそれぞれ働きがあるので、
薬膳、というのがあるんですね。
緑茶は身体を冷やすけど、紅茶(つまり発酵茶)は身体を暖める、、とか。
アップルシナモンのお茶、美味しそうです。
シナモンティーは温まると思います!
私も寒いときは紅茶にシナモンとジンジャーパウダーを入れます。
一味唐辛子、少しずつでもこまめに摂ると良いのですね。
これ! というお助け食材に詳しくなると、
なんだか楽しそうですね。