変わる/変える

30年も前ですが、私は印刷会社に勤めていたのでした。
そこで、同僚が担当するエアロビクススタジオのキャッチコピーが印象的だったのです。

「エアロビクスが変わる  ***(社名)が変える」

コピーライターが考えたのかデザインの人が考えたのか。
「変わる」と新しさをアピールして、実は変えるのは自分なのだという、シンプルながら力強いコピー。思いついたときは、よっしゃ! と思っただろうなあ、、、などと想像したものでした。

 

数年後、とっくにその会社を辞めて街を歩いていた私は、店先に貼られたポスターに目を止めました。

「アルミサッシが変わる △△△が変える」

アルミサッシ、変えるんだぁ。全く同じ構造。やっぱり、シンプルなだけに思いつく人はいるのだなあ。
その後、どこかでこのパターンをもう一度発見し、私はついにこれに ”変わる変える構文” という名前を密かに付けたのでした。

そして、数年前(今、調べたら2018年でした)、テレビで出会ったのです。

「変わる、フジ 変える、テレビ」

さすがフジテレビ。変化球です。
ここで試しにAmazonの本の題名で「変わる 変える」で検索してみると、
『ニッポンが変わる、女が変える』(上野千鶴子・著)
がありました。
そのほかにも「変わる・変える」の組み合わせの題名が多数あったけれど、”変わる変える構文” とはちょっと違うものばかり。

 

そして今、なんでこれを書いているかというと、久しぶりのクリーンヒットに嬉しくなったからです。家庭教師のトライのCM。

「勉強が変わる、トライが変える。」

これこれ! 正統的 ”変わる変える構文” です。
数年後、また出会えるのを楽しみにしています。でも、テレビで出ちゃったからなあ。

 

2件のコメント

  1. こんにちは。

    キャッチコピーって凄い効果ありますよね。
    「変わる/変える」って、確かにたまに見かける文句ですね。

    最初に目にした時にかなり印象に残ったのですね。
    この構文が30年くらいずっと効果を発揮しているのですね~。

    最初に考えた人、すごいですね!
    ほんと、ガッツポーズしたのかも。

    1. TOKOさん、こんにちは。

      キャッチコピー、まさにキャッチーですね。

      私が最初に見たのは30年前ですけれど、
      もしかしたら、それ以前にもどこかで誰かが、
      同じようなコピーを思いついたかもしれませんね。

      それぞれのコピーを考えた人が、
      それぞれ、思いついた瞬間に「よっしゃ!」と思っただろうと想像すると、
      けっこう可笑しいです。

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