夏は怪談の季節

先日、テレビのローカル局で怪談をやっていました。
正確には、実際にあった不思議な体験の再現ドラマ。

女の人が出張先で泊まったホテルは、
なぜかクーラーが作動せず妙に暑い。
従業員の雰囲気も変だし、そして夜中に………。

しかし、事実だけを取り出せば、
「泊まったホテルで壁を叩く不審な音がして悪夢もみた。
 翌朝、そこはかつて火災で人が亡くなったホテルだった。」

という内容。

 

怪談というのは、怖いけれど実は、心温まる要素もある。

ほとんどが ”亡くなった人の仕業らしい” ということは、
すなわち、”人は死んでも思いは残る” ということにほかならない。
自分の死後も、やはり思いはどこかに残るのではないか、という希望。

日本では、怪談の旬が夏であるのは、
夏が日本人にとって、「死者を思う季節」でもあるからかもしれない。

 

何で読んだのだろう?
萩尾 望都の漫画だった気がするのだけど。
「死体は、死んでいるというだけで何故こんなによそよそしいんだ?」
という感じのセリフ。

かなり親しい人であっても、死者、となると、
徐々に遠い存在、よそよそしい存在になっていく。
それが当たり前で、少し寂しい。
そんな思いが、怪談に惹かれる思いと繋がっている、
のかどうかは分からないけれど。

2件のコメント

  1. おはようございます。

    なるほど、お盆で死者が帰って来るから、霊的なものを
    ネタに盛り上がるのかもしれないですね。

    子供のころはそういうの怖かったけれど、大人になると
    自分の大好きだった祖父母の幽霊に会えるんだったら
    怖くも何ともないですね。
    夢でいいから出て来て欲しい、みたいな。

    「死体はよそよそしい」
    すごい表現!
    そうなんですよね、本当に抜け殻ってこういうのかと。
    実存=肉体ではないって思い知らされますね。

    1. TOKOさん、おはようございます。

      夏って、冬よりも断然、ノスタルジックですよね。
      過ぎていった人たちを振り返る季節、だからでしょうか?

      近しい人の幽霊なら、怖くないのですよね。
      「不思議な体験」みたいな話も、「亡くなったおじいちゃんが………」
      という話は、だいたい、ほのぼのしていますよね。

      「よそよそしい」という言葉選びがすごいですよね。
      命が消えた体、というのはとても複雑ですね。

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