優雅な復讐

もう、数十年は昔ですが、
優雅な生活が最高の復讐である』(カルヴィン・トムキンズ 著)
という本を、題名に惹かれて読んだものの、
なんとなく、ピンとこなかったのです。

それもそのはず。内容は、
”フィッツジェラルドが『夜はやさし』のモデルにしたという、マーフィー夫妻の華やかな交友関係を描いたノンフィクション”
だったのだけど、私、フィッツジェラルドは1冊くらいしか読んでなかったのです。

ちなみに、もう一度読んでみたいと思ったけど、
うちの本棚に本はなく(たぶん、売った)、新潮文庫で3,660円って、何?!
と、のけぞりました。

 

 

なんで、そんなことを思い出したかというと、
私の敬愛する音楽家/文筆家の菊地成孔さんがブログ(ニコニコ動画 ビュロー菊地チャンネル)で、

”有名なスペインの格言に「最も優雅な復讐は贅沢な暮らし」というのがあるそうだが、”

という一文を読んだから。

こちらの文章のほうが、すとんと腑に落ちたのでした。
微妙に意味が違うものの、そもそも英語では、

Living well is the best revenge

だそうです。

”優雅な” という言葉を、”生活” ではなく ”復讐” に付けて覚えていたところが、
とてもこの方らしいと思うのですけれど。

 

最も優雅な復讐は、優雅に暮らすこと。

と、私は勝手に読み替えました。
いいなあ。
具体的に誰か、何かに復讐したいわけじゃない。
けれど、敢えて言うならば、私の場合は「病」ですけれど、
そんなものに復讐する手段として、優雅に暮らす。

 

そして、突然ですが、テレビを見ていて、プロ野球日本ハムの新庄剛志新監督、
の言葉が耳に飛び込んできたのです。

野球はおろか、スポーツ全般に全く興味はないのですけど、
夕方のニュースくらい観ます。

「美意識の高さは精神的な強さにもつながっていく」

清宮選手にダイエットを勧めた意味についての発言、、、らしい。

 

確かに、
美意識を高く持って優雅な生活をするためには、
精神的な強さが必要なのね。
と、思ったのでした。
台所を綺麗に保つ強さ、椅子の上に服を脱ぎっぱなしにしない強さ、庭を野放図な雑草だらけにしない強さ、
食事に関係ないものをテーブルに出しっぱなしにしない強さ………。

そういう小さなことでも出来れば、
十分、優雅な生活になりえると思います。
というか、最低限、これくらいはやらないと優雅な生活からは程遠い気がしますけれど。

優雅な復讐には、強い精神が必要ですが、
同時に、「これは復讐だ」と思うことによって力が出るような気がします。
あくまで、”優雅な” 復讐。

 

2件のコメント

  1. おはようございます。

    スペインの格言、いいですね。
    復讐ってすごくエネルギーが必要なことですよね。
    優雅に暮らすのもエネルギーが必要。

    優雅って何だろう、としばし考えてしまいました。
    あくせくしていない、余裕がある、
    経済的にはともかく、精神的に。

    テンパりがちな自分には、程遠いです。

    とりあえず、朝の家事のルーティンは毎日欠かさないようには
    しています。
    出勤するにしても在宅にしても、はたまた休日であっても
    朝は洗濯と掃除をして、家の中をリセットしたいのですよね。

    1. TOKOさん、こんにちは。

      朝のルーティン、すごいです。
      私は朝、ギリギリまで寝ていて、
      夫のお弁当を詰めて慌てて家を出ています。
      掃除なんて、とてもとても………。
      もう、この時点で尊敬です。

      復讐って、たぶんエネルギーが必要だけど、
      変にエネルギーも沸いてしまうようで
      (とくに、テレビの2時間サスペンスとか(笑)すごいですよね)、
      それを、優雅に暮らすことに変換しましょう、
      ということでしょうか。

      できれば経済的にも、
      そしてなんとか精神的に優雅に暮らしたいです。
      私はまず、早起きから始めたほうがよさそうだと思いました。

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